阪急電車館の館長さんが案内役
鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」です。
【野川アナ】
てつたまが始まって2年半。
今回ついに、私の夢が現実のものとなりました。
それでは広島県を飛び出して、大阪へ…出発進行!
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「ということでやってまいりましたのが、こちら。阪急電鉄株式会社の正雀(しょうじゃく)工場でございます。いやー、ジーンとしております。もう、愛してやまない阪急電鉄さんに、ついにお世話になれるということで。私だけでは、心もとないので。とっておきのあのナビゲーターの方にもご登場頂きます、参りましょう。失礼します」
「あー、こんにちは。どうもどうも」
「館長!」
「どうも、どうも。ほんまに来てくれはったんですね」
「いやー、ありがとうございます。あ、ハグ」
「遠いところをどうも、お疲れさまでした」
「いやもう、ルンルン参りましたけど。改めてご紹介いたしましょう。阪急電車館の館長さんです」
「きょうは阪急電車のいろんなところをご紹介できればなと思っております」
私を待ってくれていたこの人物は…
「阪急電車ファン全員集合!」
阪急電鉄、公式ユーチューブチャンネルのナビゲーターを務める館長さんです。
去年11月、広島電鉄のイベント会場で…
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「可能であれば阪急さんの車庫にですね…ぜひちょっと伺いたいなと」
「いやもう、ウェルカム」
「本当ですか?」
ということだったので、取材をお願いすると…快く引き受けてくださいました。
最新鋭の2300系はイケメン系
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「私もう身も心も、マルーンに染まっておりますけども、ますます染めあげたいと思います」
「はい、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「ではきょうは、正雀車庫をご案内します。それでは行ってみよう!」
阪急電鉄は言わずと知れた関西の大手私鉄の一つ。
このマルーンカラーの美しい車体を皆さんも見たことがあるのではないでしょうか?
路線は大阪・梅田から神戸、宝塚、京都方面に3つの中心路線があり、今回私たちが訪れたのは、京都線・正雀駅のすぐ横にある正雀車庫。
隣接する工場も含めるとおよそ10万平方メートルを超える広大な車両基地です。
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「さあ館長、こちらが最新鋭の2300系。トップナンバーですね」
「トップナンバー」
「カッコいいですね」
「今までの阪急電車の顔とちょっと違うなあって感じるところって?」
「あの窓のところがですね、シュッと」
「割と洗練した感じ」
「疾走感と言いますかね」
「シャープな感じに仕上がってるかなと。このランプなんかも割とシュッと長くなりましたね。1000系列に比べると」
「まあいわばイケメンです。切れ長のイケメンって感じですかね」
車内はゴールデンオリーブの座席に木目調の化粧板が
阪急電車2300系は去年7月、京都線に導入された特急車両で、撮影日の時点では1編成だけ。てつたまの撮影のために特別に用意されました。
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「そしてこの、なんといっても…『P』のマークがついてますけども」
「プライベース」
「阪急さんの…」
「このヘッドマークもね1月の31日まで掛けることになりますので」
「このマーク外されちゃうんですか?」
「はい」
「おそらくこれがOAされている頃には、もしかしたらなくなっているかもしれない」
「そうですね」
「貴重なあれですよ」
「皆さん。ぜひちょっと目に焼き付けてください。外装から見てもね、伝統のマルーンは守られつつも。シュッとして、今の時代に合わせたデザインになってるわけですけれども」
「2000系来続いてるこの窓枠のこの銀とか。こういうテイストは残りつつ。新しいイメージも取り入れて。せっかくなんで中を見ていただいて」
「ぜひちょっと、お願いします」
「では、車内に行ってみよう」
車内はゴールデンオリーブの座席に、木目調の化粧板といった阪急の伝統を継承しつつ、より安心で快適な空間に進化していました。
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「2300は今回?」
「乗ろう、乗ろうと思うんですけど、まだ私、座ったことが…そもそも入ったのも初めてで。座らせて頂いてもよろしいですか?」
「どうぞ!お好きな所に」
「失礼します。じゃあ、こちらですね。あ、いい。やっぱりね、京都線特急のひとつシンボルですよね。この快適な転換クロスシート。座席の色なんかもやっぱり、阪急さんのこだわりも感じますしね」
「この縦の模様が以前走っていた6300系。あれをちょっと彷彿させる様なデザインで」
「京都線の特急の一つ代名詞的な車両だった訳ですよね。6300系。今は嵐山線のほうですか?」
「そうです。縦ジマがつくことで、雰囲気が僕にしたら、『懐かしいなあ』みたいな感じ」
「オールドファンは非常にね。この手すりの…」
「そうですね。本当の木で出来ていて、木製ですね」
「これ本物の木なんですね」
「木製ですね」
運転席は広くなりメーターは全てデジタルに
「滑らかなね、ここに手を置くじゃないですか。やっぱり質感とっても大事だと思います。ロールカーテンになっていますねー。これ見てください。カーテン、今下りてますけど、ここから上と、ここから下でテイストが違うのをお気づきいただけるかと思います。ここから上がですね、良く透けて見えるんですね。これ、館長あれですよね?立っている方がカーテン下りていても…」
「外の景色を見やすいようにということで。よくご存じですね」
「いやいやもう大好きなので本当に。細かい気遣い…これがいざという時に、物を言うわけですね」
「おこがましいんですけど、まあ『阪急のおもてなし』と」
そして優先席はシートの色を変え、つり革を長くするなど利用者のための改良が施されていました。
【阪急電車館館長さん・野川アナ】
「さあ館長。先頭車両までやって参りました。運転席、今、後ろから見ていますが変わりましたね」
「そうですね。大体真ん中に乗務員の入り口があったんですけど」
「乗務員室の入り口がね。はい」
「それがちょっと右側に寄りまして。電車の10両編成というのが無くなってきたんですよ。そういうのもあって、先頭車両が常に先頭に出ているという体でこういう配列にして。で、なおかつ運転席の機器類が背中側に行くことで、どうしてもセンターに窓を配置することができなかったっていうのも一つの理由ですけどね」
「この窓の割りというのは、なんかちょっと地下鉄の車両とかでよく見るような感じですよね」
「そうそうそう、そういう感じになりました。その分運転台は広くなったんですけどね。せっかくなんで中のほうもご案内しましょうか?」
「失礼します。あー!とても新しい香りがしますね」
「そうですね。まだ1年経ってないんで」
「これ客室側から見てもね、開放的になったっていう印象でしたけど、運転席の中に入ると、ここもまた本当に広くなりましたね」
「そう、そうですね。かなり運転台の部分も広くなっているので。ちょっとお掛け…」
次回は座席指定や特別座席を体感
「わ!運転台も本当にスマートですね」
「2300系の違いはデジタル。すべて液晶管理になりまして」
「いわゆるグラスコックピットってやつですね」
「そこの違いはかなり大きくて、イメージが全然変わりましたね。この電車から全部アナログのメーターが消えているのが特徴ですね。で、椅子の高さの調整とか」
「浮かした状態でこうやると、あ!」
「自分の一番いい位置に。やっぱり運転士として運転しやすい姿勢っていうのがあって。体のサイズもあるんですけど、それを調整できるように。で、なおかつ左側に…」
「これかな?あります」
「それを引いてもらうと、ちょっと前に…」
「あ!前後しますね、これで」
「そうでしょ、これで自分の位置っていうの決めて電車に乗って」
「やっぱり運転士さんからすると、こう細かく調整できるのはどうですか」
「そうですね。やはり足の長さも色々あるでしょ?」
「そうですよね」
「電車と一体化するっていうかね」
「あ!金言ですね。電車と一体化する」
「『電車と一体化』体で運転しますから、電車は。だからシミュレーションゲーム、意外と難しいんですよ。惰力を感じることができないでしょ?『今日のこの電車はちょっと調子が…』っていうのは、やっぱり体で感じてます」
「同じ形式であったとしても、車両ごとの個性であったりとか、その日のコンディションというのは違うものなんですか?」
「違いますね。背中が…この辺りで惰力を感じて」
「はー」
次回はマルーンの車体にゴールドのラインが入り、特別感のあるデザインが目を引く、阪急初の座席指定サービス、『プライベース』の車両を体感します。
《スタジオ》
【加藤キャスター】
阪急電鉄の話になると、野川さん、もはや趣味ですね。
【野川キャスター】
最新の23000系の新しい技術であったりとか、バリアフリー時代のニーズに合わせながら伝統の座席の色とか、車体の伝統のマルーンカラーなどアイデンティを守ってる阪急電鉄の魅力がギュッと本当に詰まったね車両だと思いました。
【コメンテーター:広島大学法学部・吉中信人教授】
「6300系のいいところを残しながら、現代的な技術を取り入れて本当に素晴らしいと思います」
阪急電車シリーズ、これから数回に分けて魅力たっぷりとお伝えしてまいります。
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