「必ず座れる」。阪急電車でも有料の座席指定サービスが始まります。
阪急電鉄が新たに導入するのは有料の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」。京都線の特急電車など一部の電車に導入予定で、8両編成のうちの1両が有料専用車両として運行されます。
前田春香アナウンサーが車内を案内してもらいました。4列シートが並ぶ通常車両を通っていよいよ有料スペースへ。
(前田アナ)「がらっと雰囲気が変わります。とっても高級感があります」
導入予定の京都線は大阪梅田駅から京都河原町駅まで43分と乗車時間が長いため、リクライニングを採用するなど座り心地にこだわった座席にしたそうです。
(前田アナ)「では座ってみます。お~ゆったりしていますね。座席がしっかりめの硬さなので、本当に体をしっかり包み込んでくれるような感覚です」
昭和の高度成長期から激しい通勤ラッシュが続いてきた東京では、在来線の普通電車に2階建てのグリーン車が連結されるなど、早くから有料座席の導入が進んできました。
一方、関西でもこの数年で導入が相次ぎ、2017年には京阪電鉄で座席指定の特急車両「プレミアムカー」が登場。利用するには運賃にプラス400円か500円がかかりますが、平日は8割、土日は9割が埋まる人気ぶりだそう。
その後、JR西日本でも通勤時間帯などに「Aシート」を導入するなど、運賃にプラス料金を支払って座る有料座席が今ではすっかり定着しました。
ところが、阪急はこれまで有料座席の導入には慎重な姿勢で、一般車両はもちろんJRが有料座席を導入した同じ年に運行を始めた「京とれいん雅洛」は水鉢に、飛び石、苔まで生い茂る坪庭に、円窓など和をモチーフにこだわりにこだわった車両ですが、特別料金なしの“運賃のみ”。独自路線を貫いてきました。
そんな阪急もついに今回、有料座席を導入へ。京都線は通勤客だけでなく海外からの観光客の利用も多く見込まれるため、スーツケースなど大型荷物を置くことができるスペースも設置しました。肝心の料金は運賃に一律プラス500円。インターネットや車内で購入できる予定です。
(阪急電鉄・都市交通事業本部 加藤奈央さん)「コロナ禍などもありまして、着座ニーズやプライベート空間へのニーズの高まりを受けて(導入を決めた)。電車が移動手段ではなく、“プライベース”の空間で自分時間としてリラックスしたひとときや特別なお出かけの時間を過ごしていただければなと思っています」
阪急電鉄の有料座席「PRiVACE」は今年7月にサービス開始予定です。
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